経営者に知ってほしいがんの知識/第25回 増えるがん減るがん
がんのコラム 2019年2月4日
かつて、日本で最も多いがんは胃がんでした。たとえば、私が生まれた1960年では、男性のがん死亡の半分以上が胃がんによるものでした。しかし、高齢化の要素を加味した「年齢調整死亡率」では、胃がんは過去10年で3割も減少しています。
胃がんの原因の98%程度が乳幼児期のピロリ菌の感染です。ピロリ菌は日本最大の感染症で、日本人の約半数が感染していると推定されています。とくに、衛生環境が悪い時代に幼い時期を過ごした60歳以上では8割近くが感染しているといわれます。