キャッシュ・フロー計算書を使った財務分析にチャレンジ
財務力を鍛えたい 2016年3月17日
キャッシュ・フロー計算書を使って財務分析をしてみよう
財務分析を行う方法には「比率分析」と「実数分析」があります。また、財務分析を行う際の主な着眼点には「安全性」「効率性」「収益性」「成長性」があります。
実際には、過去3期分程度のキャッシュ・フロー計算書の数値を基に、時系列で比較・分析することが大切です。
ここでは、大手企業のキャッシュ・フロー計算書を基に作成したキャッシュ・フロー計算書、損益計算書、貸借対照表で計算できる財務指標に注目し、比率分析をしてみます。
1)営業キャッシュ・フロー対投資キャッシュ・フロー比率(営業キャッシュ・フロー÷投資キャッシュ・フローの絶対値)
営業キャッシュ・フロー対投資キャッシュ・フロー比率とは、会社の安全性の指標の1つとして、投資キャッシュ・フローを営業キャッシュ・フローがどの程度カバーしているのかを表しています。2014年度の値は175.9%となっています。投資キャッシュ・フローがマイナスの値となり、この比率が100%以上であれば、営業キャッシュ・フローで投資に必要な資金が賄えているため、投資資金を新たに調達する必要がないことを意味します。
また、投資キャッシュ・フローがマイナスの値となり、この指標が100%を下回る場合には、本業によって生み出されるキャッシュに対して投資額が大きくなっているため、資金不足に注意する必要があるでしょう。