財務力を鍛えたい

2016年3月29日

社員旅行や誕生日プレゼントは経費になる?

税務・財務・会計 経営者

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福利厚生制度の悩ましい問題

「毎日、会社のために頑張っている社員や役員(以下「社員等」)への感謝の気持ちを形にしたい」と考える経営者であれば、福利厚生制度の充実は、一度は考えるものです。そのときに問題になるのが、税務です。税務上の規定に沿った制度であれば、費用は福利厚生費として損金処理できますが、そうでなければ社員等の給与または賞与(以下「給与等」)となって源泉所得税が掛かることがあります。

このことは知っていても、具体的な“線引き”は簡単ではありません。例えば、「よし、社員等の誕生日に、プレゼントをするようにしよう。そうだな、日ごろ、社員等を支えてくれているご家族と一緒に使えるように、商品券を贈ろう!」などと、社員等が喜んでくれるような案が浮かんだものの、顧問税理士や税務に詳しい人に「待った」を掛けられたことがある人も多いのではないでしょうか。

問題は「法定外福利費」

福利厚生制度には、法定福利費と法定外福利費があります。法定福利費は、法律などで義務付けられたもので、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用・労働保険料の費用のうちの会社負担分などがあります。一方、法定外福利費は、会社が任意に行うものです。住宅手当、がん検診などの法定健康診断への上積み、レクリエーション費用などは、法定外福利費になります。

法定福利費は全て福利厚生費として損金処理ができるので、冒頭のような問題が起こるのは法定外福利費です。そこで本稿では、法定外福利費を対象に税務上の問題を見ていきます。

税務上の福利厚生制度に対する費用について

福利厚生制度に対する支出は、社員等への給与等として課税するというのが、所得税上の基本的な考え方です。ただし、社員等にとって非課税となるものや、一部のみが課税対象となるような例外的なケースもあります。そのため会社では、福利厚生費として損金処理できるものもあれば、給与等として処理しなければならないものもあるので、注意が必要です。

給与等になるかどうかの3つの判断基準

福利厚生制度に対する支出が、給与等として課税されるかどうかの目安となる判断基準は次の3つです。

1)機会の平等性

全ての社員等に対して機会が平等であることが福利厚生費とするための原則です。そのため、特定の社員のみを対象にしたものは、経費ではなく、給与等になります。

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