経営者としての見識を深めたい

2016年4月28日

守屋淳の、渋沢栄一から経営者への手紙/なぜ、いま渋沢栄一なのか

リーダーシップ 渋沢栄一

shibusawa

渋沢栄一ブームが続いているわけ

昨今、渋沢栄一ブームが続いています。

数年前まで、埼玉県の出身者を別とすれば「渋沢栄一、それ誰?」という人が結構いました。筆者も企業研修のなかで、渋沢栄一についてお話ししたりしているのですが、終わった後に「渋沢栄一って凄い人だったんですね。今までまったく知りませんでした」といわれて、びっくりしたことが何度もあります。

世界的に見ても、ドラッカーが、ダイヤモンド社版『マネジメント』日本語版序文に、
《率直にいって私は、経営の「社会的責任」について論じた歴史人物の中で、かの偉大な明治を築いた偉大な人物の一人である渋沢栄一の右に出るものを知らない。彼は世界のだれよりも早く、経営の本質は「責任」にほかならないということを見抜いていたのである》
と、例外的に高い評価を書き綴っていましたが、それ以外、特に注目されているということはありませんでした。

それが現在、大きく状況が変わっています。

まず、渋沢栄一関連の書籍が本屋さんにあふれていて、たとえば、渋沢栄一の玄孫に当たる渋澤健さんの『渋沢栄一 100の訓言』(日経ビジネス人文庫)はすでに4万7千部以上のヒットになっています。

また、栄一のモットーである「論語とそろばん」に関わるセミナーや読書会などをしますと、締め切りに前に、定員以上の申込者がつめかけたりもしています。

さらに、サントリーの新浪剛史社長といった大御所から、Gunosyの福島良典社長といった若手の気鋭の経営者まで、渋沢栄一の著書を座右の書にあげたりもしています。

さらにさらに、世界からも渋沢栄一は注目を浴びているのです。

米、英、仏の著名な経営学者が彼に注目して論文を発表、それは『グローバル資本主義の中の渋沢栄一』(東洋経済新報社)として日本語訳もされています。さらに、その執筆者の一人でもあるハーバードビジネススクールのジェフリー・ジョーンズ先生は、渋沢栄一に関する単著まで上梓する予定になっているそうです。

なぜ、これほど状況が変わってしまったのか。

一つには、リーマンショックの影響というのが確実にありました。

実は、今までも渋沢栄一のブームは何回かあったのです。共通する特徴は一つ。すべて

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