経営者としての見識を深めたい

2018年1月23日

「経営者の仕事と働き方について考える」/小宮一慶の「経営者の条件」(9)

リーダーシップ 経営者

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知恵を絞って生産性を高める

私が社会人になったころはパソコンもインターネットもなく、電話をすることや紙に書くことで仕事をしていた時代です。そのため生産性が低く、長時間働く人がもてはやされました。その時代の長時間労働は仕事の密度が低いため、今のようなストレスを感じにくかったのかもしれません。

現在は、仕事はパソコン、スマホ、やりとりはメールで済ませる。会社は非正規社員を増やして人件費を削減する一方で、積み残した仕事は正社員に押しつけられます。そして、社員の仕事の密度とストレスは高まったものの、残念ながら生産性はいっこうに上がっていません。

給料の源泉となる日本の名目GDPは1990年代初頭から、統計の変更を除いた分以外では横ばい状態です。同じ期間、アメリカは3倍に伸びています。国と企業の生産性が改善されてないことを端的に示しているのが日米の働く人の給料格差です。

私は卒業したダートマス大学タック経営大学院アジア地区のアドバイザリーボードのメンバーをしています。香港で行われるその会合では毎年、卒業3年目(年齢30歳前後)の給料の話が出ます。昨年の年収の平均は18万5000ドル(約2000万円)でした。日本の30歳前後の会社員の給料はその3分の1に届けばいいほうでしょう。日本企業だって生産性を向上させることができれば、勤務時間を減らして、給料を大幅に引き上げることができるはずです。

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