社員を大切にしたい

2016年3月13日

男の焼きもち~上司と部下の平等の基準~

コミュニケーション 上司と部下のギャップ

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登場人物

山田課長(営業一課 課長)
入社18年目の営業一課課長。大学時代まで野球部に所属していたバリバリの体育会系。部下には厳しく接することもあるが、その後のフォローには人一倍心を砕いている。情に厚く、周囲から信頼されている。

 

真一(営業一課所属)
入社5年目。物怖じしない明るい性格で、課のムードメーカー的存在。ただし、物事を楽観的に考える傾向があり、少しそそっかしく、「お調子者」的な部分が顔を出すのがタマにきず。

 

大輔(営業一課所属)
入社5年目。真面目な性格で、地味な仕事でもコツコツこなすタイプ。少し気弱な部分があり、失敗などを引きずるところがある。半面、同期の真一にはひそかにライバル心を燃やしている。

あらすじ

営業一課の山田課長には、将来の成長が楽しみな2人の部下がいる。

1人は入社5年目の真一。物怖じしない明るい性格だが、楽観的すぎるところがある。最近は新規営業のマネジャーに抜てきしたが、なかなか成果が上がってこない。本人は明るく振る舞ってはいるが、内心は悩んでいるようだ。

もう1人は、やはり入社5年目の大輔。コツコツと物事をこなす真面目な性格だが、少し気にしすぎるところがある。また、おとなしそうな外見からは気付きにくいが、実は同期の真一に強いライバル心を燃やしている。

山田課長は、2人の性格の違いに配慮し、それぞれに合った指導を行っている。

例えば、真一には少々難しい課題を与え、できるだけ真一自身の力でそれを乗り越えられるようにサポートしている。自分なりに工夫する柔軟さと、力強く進む推進力が真一の良いところだからだ。

一方、大輔にはきめ細かい指導を心がけている。どんな仕事も自分のものにしようという勤勉さと、一つ一つの手順を確認しながら物事を進める慎重さが大輔の良いところだからだ。ただし、大輔には繊細な部分があり、その点は注意していた。

真一と大輔は山田課長の指導に感謝していたが、その方針には不満もあった。ある日、山田課長がいつも通り大輔をフォローしているときに上司と部下のギャップが見えた……。

ある日の山田課長と大輔の会話

課長:お疲れ様。次の営業会議で使う「エリア別の見込み客リストと初回アプローチの進捗状況」の資料作成は順調に進んでいるかな? 今週金曜日の午前10時が締め切りだったよね。

大輔:各担当者からの報告がなかなか上がってこないので手こずっていますが、木曜日には完成します。

課長:それは助かるよ。 ただし、無理は禁物だぞ。一人で背負い込まず、困ったら、いつでも相談するようにしてくれ。

大輔:ありがとうございます。 私は入社5年目ですから、これくらいの資料は一人で作れないと一人前とは言えません。これも課長の日ごろの指導のおかげです。

課長:そう言ってくれるとうれしいよ。 大輔や真一のような若手が育ってくれているのは実に頼もしい。 これからも期待しているぞ!

大輔:(大輔の表情がくもった)……。

課長:どうかしたのかい?

大輔:日ごろの山田課長のご指導には感謝しています。 しかし、私は同期の真一君のように、もっとリーダーシップを発揮できる仕事にチャレンジしたいのです。真一君がマネジャーに抜てきされたのをみると、正直、焦ってしまうのです。

課長:なるほど……。 そういう、新しい仕事にどん欲な姿勢はとても大切だ。だが、焦る必要はない。大輔の良いところは、地味な仕事でもコツコツと確実にこなすことだ。だから今回の資料の作成を大輔に任せたんだ。

大輔:……。

課長:心配しなくていい。大輔は真一に負けないくらい、十分に頑張ってくれているよ。 そうだ、次の営業会議には大輔も出席してくれ。営業会議の資料を作っているのは大輔なんだから。

大輔:分かりました。出席します。 (会議に出席できるのはうれしいけど、課長は、僕に気を使いすぎているように感じるな……。)

(外回りから戻ってきた真一は、オフィスの隅で話し込んでいる山田課長と大輔を見かけた。何だか会話に入りにくいと感じ、そのまま帰宅することにしたが、家に向かう途中で思いが爆発した。)

真一:何だってんだよ! 山田課長はいつも大輔にだけ丁寧に指導しているじゃないか。 僕だって、慣れないマネジャーをやらされて悩んでいるのに!!

上司と部下、それぞれの思いや考え

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