社員を大切にしたい

2016年3月29日

なぜズレる?「上司時間」と「部下時間」

コミュニケーション 上司と部下のギャップ

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登場人物

山田課長(営業一課 課長)
入社18年目の営業一課課長。大学時代まで野球部に所属していたバリバリの体育会系。部下には厳しく接することもあるが、その後のフォローには人一倍心を砕いている。情に厚く、周囲から信頼されている。

 

真一(営業一課所属)
入社5年目。物怖じしない明るい性格で、課のムードメーカー的存在。ただし、物事を楽観的に考える傾向があり、少しそそっかしく、「お調子者」的な部分が顔を出すのがタマにきず。

あらすじ

最近、山田課長は、真一の業務を進めるスピードに不満を覚えていた。山田課長の進め方と真一の進め方とで、どうもスピード感が合わないことがある。

山田課長がそれを顕著に感じたのは、今回、真一が新しく獲得できた見込み先に対する提案プランの検討を進めているときだ。

その見込み先は、ある一つの商品だけではなく、いくつかの商品やサービスを組み合わせたパッケージプランの提案を望んでいるようだった。

見込み先のニーズを考えると、営業一課が扱っている商品ラインアップだけでプランを検討するのではなく、他の営業課で取り扱っている商品や、提携している他社(以下「提携先」)の商品も組み合わせてパッケージにして提案プランを構築する必要がある。

そのため、山田課長としては、他の営業課や提携先と打ち合わせる時間も考慮して、営業一課で取り扱っている商品ラインアップの中だけでプランを考えるときよりも、前倒しで進めていかなければならないと思っている。真一もそのことを一応分かってはいるようだが、一手、二手、遅れているようだ。

以前の真一の報告から考えると、遅くとも今週中には提携先に打診する必要があると山田課長は思っていた。 真一からいつその件で相談があるかと待っていたが、何の相談もなく迎えた金曜日の朝。このままでは、提案するタイミングが遅れ、せっかくのチャンスを失いかねない。そこで山田課長は真一にスケジュールを確認してみることにした。

するとそこに、上司と部下のギャップが見えた……。

山田課長が真一にスケジュールを問いかける会話

課長:お疲れ様。新規見込み先、また一つ獲得できたな、よかったじゃないか!

真一:ありがとうございます。課長のご指導のおかげです。ぜひこの見込み先は成約に結びつけたいので頑張ります!

課長:うん。しっかり関係を築いて、うちの会社のファンになってもらえよ!

真一:はい、分かりました!

課長:ところで、先方のニーズを考えると、営業二課とかうちの提携先X社と連携していかないといけないね。スケジュールはどうなってるの? 大丈夫?

真一:ははい。大丈夫です。いつもよりもできるだけ前倒しで進めようと思っています。

課長:できるだけじゃなくて、具体的な日時を教えてくれよ。見込み先にはいつ提案する予定?

真一:来週金曜日に提案する予定です。

課長:真一の段階で提案プランが完成するのはいつなの?

真一:来週水曜日には完成して課長に見ていただければと思っています。

課長:ふーん。提携先X社には提案プランの内容はOKもらってる?

真一:まだです。課長に見ていただいてからX社に打診しようかと……。

課長:……X社にはいつ打診するつもり? 見込み先に提案するのは来週金曜日だろう?X社も社内で検討する時間が必要なんだから、水曜日に打診して金曜日には見込み先に提案するなんて無理があるよ。だいたい、もし、X社で決定権のある△△部長が出張とかで不在だったらどうするんだ!

真一:そうですね……。すみません、そこまで考えていませんでした。

課長:とにかく、スケジュールを見直さなきゃならないな。まず、提案プランをもっと早く固めないと。できれば今日X社に打診したほうがいいな。X社には一度私から連絡することにしよう。提案プランはいつできる?

真一:……今日中に完成させます。

課長:“今日中”じゃなくて、今日の何時までかしっかり時間を決めてくれ。それに、今日の18時に完成しても、今日X社に打診はできないぞ。社外に打診しなければならないことだから、X社に打診する前にうちの部長の承認もいる。今日、何時までに部長の承認をもらったらX社に打診できるか、考えてみた?

真一:すみません、考えていませんでした(課長が言うようなことまで考えられないな……)。

上司と部下、それぞれの思いや考え

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