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2016年3月28日

就業規則のルール(作成単位、記載事項、変更など)

人事労務 規程・契約書 賃金・退職金

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就業規則の作成意義

就業規則とは、常時10人以上の社員を使用する会社が本店や支店などの事業場単位で作成する(労働基準法第89条)、職場のルールブックです。これを定めることで職場の規律を保ち、賃金や労働時間などをめぐるトラブルの未然防止を期待することができます。

就業規則のひな型は書籍やウェブサイトから比較的簡単に入手できます。しかし、ひな型は一般的な内容を定めているものなので、自社の就業の実態にそぐわないこともあります。そのため、労働基準法などの基本を理解した上で、自社の実情に即した就業規則を作成することが大切です。

労働基準法から見た就業規則

1)就業規則の作成義務

常時10人以上の社員を使用する会社は、本店や支店などの事業場単位で就業規則を作成し、所轄労働基準監督署に届け出なければなりません。

常時10人以上とは、常態として10人以上の社員を使用していることを示しているため、「通常は10人以上の社員を使用しているが、時として10人を下回ることがある場合」であっても、就業規則の作成が必要です。また、社員の中には非正規社員(パート・アルバイト)も含まれます。

逆に、「通常は10人未満の社員しか使用していないものの、時として10人以上になることがある場合」は就業規則を作成する必要はありません。しかし、労務管理をめぐるトラブルを回避するためには、こうした会社も「就業規則に準じた書面」を作成することが望まれます。「就業規則に準じた書面」によって、就業規則とほぼ同様の効果を期待することができます。

2)就業規則の作成単位

労働基準法の適用範囲は「事業場(本店や支店など)」単位であり、就業規則の作成単位もこれと同じです。例えば、東京の本社と大阪の支店など離れた場所にある事業場は別々のものとなるので、それぞれ就業規則を作成する必要があります。

逆に、同じ建物の1階と2階などであれば、基本的に1つの事業場となります。ただし、次のような例外もあります。

  • 場所が離れていても、出張所など著しく小規模で独立性のないものは直近上位の機構と一括して1つの事業場と見なされる
  • 同一の場所にあっても、工場内の製造現場と診療所のように明らかに労働の様態(業務の種類)が異なり、独立性が認められる場合は別の事業場と見なされる

3)就業規則の記載事項

会社が労働条件を決める際は、労働基準法などの法令が定める基準を下回らないようにします。就業規則で定めるのは、多様な労働条件の中でも日ごろの労務管理で登場する頻度が高い主要なものばかりです。就業規則の記載事項は以下の3つに分かれます。

1.絶対的必要記載事項
絶対的必要記載事項とは、就業規則に必ず記載しなければならないものです。主な絶対的必要記載事項は「始業・終業の時刻、休憩時間、休日、休暇、交替勤務制、賃金、昇給、退職、解雇など」です。

2.相対的必要記載事項
相対的必要記載事項とは、企業にそうした制度がある場合に就業規則に記載しなければならないものです。主な相対的必要記載事項は「退職金、臨時に支払われる賃金、従業員が負担する食費など、安全・衛生、職業訓練、災害補償と業務外の傷病扶助、表彰および制裁など」です。

3.任意的記載事項
任意的記載事項とは、絶対的必要記載事項、相対的必要記載事項以外の、就業規則に記載するか否かを企業が決められるものです。解釈によって、任意的記載事項に該当する項目が異なることがありますが、主な任意的記載事項は「経営理念、目的、制度の趣旨、適用範囲など」です。

就業規則を作成する際の留意点

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