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2018年11月30日

現役弁護士・社労士に聞く無期転換・派遣の労働契約ルール

ニュース・トピックス 人事労務

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雇用形態の変更に関わる2つの法改正

パートタイム契約労働者やフルタイム契約労働者(以下「パートタイム契約労働者など」)、派遣労働者などの非正規雇用労働者は、契約期間(派遣期間)が有期であるため、雇用が不安定になりやすい面があります。こうした労働者の雇用の安定を図るため、2013年4月に改正労働契約法が、また、2015年9月に改正労働者派遣法が施行されました。

改正労働契約法では、2013年4月1日以降の労働契約期間が通算して5年を超えるパートタイム契約労働者などは、企業に申し込むことで、無期労働契約に転換(以下「無期転換」)することができるようになりました(一部例外あり)。

また、改正労働者派遣法では、派遣労働者のうち、2015年9月30日以降の同一組織単位での派遣期間が3年以上になることが見込まれる労働者は、派遣先での直接雇用や派遣元での無期雇用といった雇用安定措置を受けることができるようになりました。

無期転換や直接雇用によって労働者の雇用形態を変更する場合、労働者や派遣元への対応を誤るとトラブルになる恐れがあります。そこで本稿では、現役弁護士と現役社労士に覆面インタビューを実施し、無期転換や直接雇用におけるトラブル回避のポイントを探りました。

パートタイム契約労働者などの無期転換について

1)無期転換が成立するケース、成立しないケースは?

無期転換は、前述の通り、2013年4月1日以降の労働契約期間が通算して5年を超えるパートタイム契約労働者などが企業に申し込むことで、有期労働契約から無期労働契約に転換できる制度です。

例えば、2015年4月1日以降、1年ごとに契約を更新している場合、通算契約期間が5年を超える2020年4月1日から無期転換の申し込みが可能です。2015年4月1日以降、3年ごとに契約を更新している場合は、2回目の契約の期間中に通算契約期間が5年を超えるので、労働者は1回目の契約が更新される2018年4月1日から無期転換の申し込みが可能です。

ただし、契約の満了後に一定の期間が空くと、次の契約は通算契約期間にカウントされなくなります。これを空白(クーリング)期間といいます。契約期間(契約を更新している場合は通算契約期間)が1年以上なら6カ月以上、1年未満なら契約期間ごとに空白期間が定められています。

また、高度専門職や継続雇用の高齢者の場合は、所定の要件を満たすことで一定期間、無期転換を申し込む権利が発生しない特例があります。


2)無期転換前の雇止めが無効になるケースは?

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