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健康経営優良法人認定制度~制度の認定基準や申請の流れ~

社員を大切にしたい 2020年12月3日

健康経営優良法人認定制度とは

特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業を認定する制度が「健康経営優良法人認定制度」です。経済団体や医療団体、地方自治体などが参加する日本健康会議によって2017年から運営され、2021年度以降に一部の認定要件などが見直される予定です。

この認定制度が注目を集める理由の1つとして、企業の従業員または社会からその企業の労働条件や環境が「ブラック」「ホワイト」などと例えられるケースが増えていることが挙げられます。このように企業が色分けされるのは、労働力人口が減少することによる人手不足や、過度な長時間労働などによる従業員の健康不調が問題視されていることが主な要因です。それを解決するための具体策が健康経営であると言えます。

しかし、健康経営を「見える化」することは難しいため、健康経営優良法人認定制度では、評価基準を設け、その基準を満たした企業を認定しているのです。

※「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

健康経営優良法人認定制度のメリット

健康経営優良法人認定制度にて顕彰された企業は、次のようなメリットを見込めます。

  • 自社内での意識の高まり
  • 従業員の生産性の向上
  • 企業の業績の向上
  • 離職率の減少
  • 社会的な企業イメージの向上

企業が責任を持って従業員の健康的な心身をサポートすることは、従業員のモチベーションを保つ上でも大切です。また、自社内で健康に対する意識が高まることによって、従業員が、意欲的に業務に取り組むことを期待でき、その結果として生産性の向上や、業績の向上にもつながっていくでしょう。

また、長時間労働や休日労働など、過度な労働条件が見直されることは、離職率の減少や優秀な人材の採用にもつながります。このような企業の良い方向への変化は、社会にも受け入れられやすいことが考えられ、やがて社会的な企業イメージの向上も期待できるでしょう。

健康経営優良法人認定制度の内容

健康経営優良法人認定制度は、「大企業等」「中小企業等」に大別されます。「大企業等」の健康経営優良法人に認定された企業の中でも、特に優れた取り組みを行っている上位500社は「ホワイト500」と呼ばれます。

2021年からは、中小企業等の健康経営優良法人に認定された企業のうち、上位500社は「ブライト500」として認定されることになりました。

健康経営銘柄について

健康経営銘柄などの区分と法人に期待される内容については次の通りです。

健康経営銘柄

  • 東京証券取引所の上場会社の中から健康経営に優れた企業を選出。
  • 投資家にとって魅力ある企業として紹介。
  • 健康経営の普及拡大のために「アンバサダー」的な役割。
  • 健康経営に取り組むことで生産性、企業価値に効果的であることを積極的に発信。

健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))

  • 健康経営に取り組む法人を「見える化」する。
  • 大規模法人であればグループ会社や取引先、顧客、従業員家族も含めて健康経営を普及拡大する「トップランナー」の役割。

健康経営優良法人(中小規模法人部門(ブライト500))

  • 健康経営の全国的な普及のために、中小規模法人も積極的に取り組む。
  • 健康経営の継続的に実践し、地域の健康経営拡大のために事例を発信する役割。

健康経営優良法人に認定されてからも、大規模法人、中小規模法人にかかわらず、取り組みの拡大のためにさまざまな方法で普及活動をすることが大切になります。

健康経営優良法人の申請から認定のプロセス

最後に健康経営優良法人の申請、認定までのプロセスを確認していきましょう。「健康経営銘柄の選定」と「健康経営優良法人の認定(ホワイト500・ブライト500)」と2つに大別されますが、ブライト500については認定のプロセスが健康経営銘柄やホワイト500とは大きく異なります。

健康経営銘柄の選定(東京取引所上場会社)

  • ステップ1:健康経営度調査の実施
  • ステップ2:健康経営優良法人の認定基準に適合しているか判定
  • ステップ3:健康経営度が上位20%である上場企業を候補に選定
  • ステップ4:東京証券取引所で財務指標スクーリングを実施
  • ステップ5:経済産業省及び東京証券取引所が共同で選定

健康経営優良法人の認定(ホワイト500・大規模法人部門)

  • ステップ1:健康経営度調査の実施
  • ステップ2:健康経営優良法人の認定基準に適合しているか判定
  • ステップ3:保険者と連名により日本健康会議認定事務局へ申請
  • ステップ4:認定審査
  • ステップ5:日本健康会議で認定

健康経営優良法人の認定(ブライト500・中小規模法人部門)

  • ステップ1:協会けんぽ支部・健康保険組合連合会・国保組合等が実施する「健康宣言」事業に参加
  • ステップ2:自社取り組み状況を中小規模法人部門の認定基準に該当する具体的な取り組みとして申請
  • ステップ3:日本健康会議認定事務局へ申請
  • ステップ4:認定審査
  • ステップ5:日本健康会議で認定

健康経営顕彰制度のスケジュール

健康経営銘柄および健康経営優良法人の認定は原則として毎年実施されています。参考までに、2020年に実施している「2021年度」のスケジュールを以下に紹介します。なお、2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響で予定していた施策が実施できなかったこともあるため、一定の救済措置が設けられています。詳細については、経済産業省の健康経営優良法人の申請内容スケジュールの確認をおすすめします。

企業の生産性の向上や採用時の優位度、社会的な企業イメージの向上など、健康経営に取り組むことは企業にとって将来的な安定経営のためにも重要なポイントになります。ぜひ積極的な取り組みを検討してみてはいかがでしょうか。

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2020年10月19日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

執筆者
日本情報マート

中小企業の頼れる情報源として、経営者の意思決定をサポートするコンテンツを配信。 「開業収支」「業界動向」「朝礼スピーチ」など2000本を超えるコンテンツを有するほか、年間200件以上の市場調査も行っている。現在、50を超える金融機関に情報提供を行っている。

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