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肩こり・腰痛を防ぐ、快適で健康なテレワーク環境を整える

社員を大切にしたい 2021年3月18日

テレワークに最適な椅子やデスクを整備する

新型コロナウイルス感染症を機にテレワークの導入が一気に進みました。テレワークを継続している企業にとって、「従業員が健康的に働ける作業環境づくり」は非常に重要なポイントです。
オムロン ヘルスケアのアンケート調査によると、テレワークによる不調の1位は「肩こり」、2位は「精神的なストレス」、3位は「腰痛」でした。こうした不調は、従業員の集中力や意欲を低下させ、企業全体の生産性を損なう要因になります。企業としては、ぜひともケアをしておきたいところです。この記事では、椅子やデスクといった設備の影響を受けやすい肩こり・腰痛に焦点を当て、具体的な改善のポイントを紹介します。

なお、テレワークにおける精神的なストレスの解消方法については、次の記事で紹介していますので、こちらもぜひ、ご覧ください。

■テレワークの健康問題 経営者が打てる対策は?■
https://www.ganbarusite-daido.jp/report/personnel/bp300045/

肩や腰に負担のない正しい姿勢が重要

椅子やデスクの高さが違うなど、自宅の作業環境はオフィスとは違います。また、使用するパソコンもデスクトップ型から、企業から支給・貸与されたり自前で持っていたりするラップトップ(ノート)型に変わったというケースも多いでしょう。こうしたオフィス環境とのわずかな差が、肩こりや腰痛の要因につながります。

オフィスと全く同じ作業環境を再現するのは難しいですが、肩や腰への負担を軽減できる正しい姿勢を保てるよう、椅子やデスクの高さなどを調整することが大切です。正しい姿勢でPCを使うときのポイントは下図の通りです。椅子、デスク、ディスプレーの高さや向きなどについて、それぞれ見ていきましょう。

1)椅子

椅子に座るときの基本的な姿勢は、深く腰を掛けて背筋をピンと伸ばし、足の裏全体が床に接していることです。座る位置が高すぎると足の踏ん張りが利かなく、腰などの負担が増してしまいます。逆に低すぎると猫背になったり足を踏ん張りすぎて疲れやすくなったりします。基本的な姿勢を維持できるよう、椅子の高さを調整します。

なお、足裏全体が床に着かない場合、フットレスト(足台)を使うなどします。フットレストに足をそろえて乗せることで正しい姿勢を保ちやすくなります。また、肘掛けのある椅子を使えば、長時間のキーボード作業などでも腕が疲れにくくなります。椅子の中には、肘掛けの高さや向きを調整できるものもあるので、肩こりなどが一向に改善しない場合、こうした椅子の購入を検討してもよいでしょう。

2)デスク

デスクも椅子同様、基本的な姿勢を維持できるような高さに調整します。ポイントは肘の角度です。椅子に座り、上腕を垂直に降ろして手をデスクの上に置いたとき、肘の角度が90度以上開いているのが好ましいでしょう。角度が不十分だと腕が窮屈な姿勢となり、肩や首に負担が掛かりやすくなります。

もっともデスクの場合、高さが固定されていたり、高さを数センチメートル単位で微調整できなかったりするものも少なくありません。高さを変えられないなら、デスクの高さは一般的に65~70センチメートルのものを選ぶのが好ましいでしょう。また、海外製やデザイン性に優れたデスクの中には一般的な高さより高いものもあるので、検討時には高さを確認するようにしましょう。

3)ディスプレー

PCのディスプレーは、視線がやや下向きになるよう配置します。視線が上向きの状態でディスプレーを見続けると、目が乾燥しやすくなるとの意見もあります。部屋の照明や外光が画面に映りこまないよう気を付けつつディスプレーの高さや向きを調整し、視線がやや下向きになるよう設置します。ただし、視線が下向きすぎると、首の後ろ側の筋肉が張って首こりの原因になるので注意します。

また一般的に、ディスプレーとの距離は40センチメートル以上離れているのが好ましいとされています。ただし、横長のワイド対応ディスプレーなどを用いる場合、50センチメートル以上離れるとよいでしょう。文字の大きさや画面の解像度などによって適正な距離は異なるものの、近すぎる距離は目が疲れやすくなるので避けるべきでしょう。

体への負荷が掛かりにくい作業環境づくりのポイント

1)広めの作業スペースを確保する

デスクの上にはキーボードの他、マウスやスマートフォン、メモ、ペンなどを置くことがあります。作業しやすいよう、できるだけ広めの作業スペースを確保するのが望ましいです。特にマウスを操作するスペースが十分ないと、腕が窮屈になるだけではなく作業効率も低下します。

一様に言えませんが、デスクの横幅が60センチメートルや80センチメートルでも十分作業できるものの、メモや周辺機器(Web会議実施用のスタンド型マイクなど)を置くスペースを確保するなら、100センチメートル以上の幅を目安にするとよいでしょう。また、ノートPCを使用する場合、長時間同じ姿勢になるのを避けるため、ノートPCの位置を前後左右に動かせる程度のスペースを確保しておくのも有効です。

2)ノートPC使用時は周辺機器を活用する

ノートPCはデスクトップPCと比べて、ディスプレーやキーボードが小さいものが少なくありません。画面の文字が小さく見づらい、打鍵しづらいなどの理由で目や腕に負担が掛かるなら、外付けの周辺機器を活用するのが手です。

ノートPCの多くが、デスクトップPCで使うような大画面のディスプレーやフルサイズのキーボードを接続して利用できます。ノートPCのディスプレーと大画面ディスプレーを同時に利用することもでき、2画面で作業効率を高めることも可能です。また、テンキーを備えたキーボードを使えば、数値入力が続く表などの作成作業も効率化できます。

3)クッションを使って腰への負担を軽減

椅子の座り心地がなじまなかったり姿勢を正しく維持できなかったりする場合、クッションなどを使って調整するとよいでしょう。最近販売されているクッションは、素材や形状にこだわり、腰への負担を軽減できるようにするものが少なくありません。また、クッションではないものの、正しい姿勢で座れるようサポートする骨盤サポートチェアと呼ばれるグッズや、背もたれの腰の部分に当てて使うサポートグッズもあります。腰痛が心配な人は、こうした商品などの活用も検討するとよいでしょう。

【参考】情報機器作業におけるガイドライン

PCやスマートフォン、タブレットなどの情報機器を使った業務が増える中、健康を害さずにいかに情報機器を使うべきかの指針を示したガイドラインが厚生労働省より公開されています。自宅での作業環境に限った内容ではないものの、テレワーク実施に当たり、具体的な対策を検討する際の一助となるのでぜひ参考にしてください。

■厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」■
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000546971.pdf

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2021年2月10日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

執筆者
日本情報マート

中小企業の頼れる情報源として、経営者の意思決定をサポートするコンテンツを配信。 「開業収支」「業界動向」「朝礼スピーチ」など2000本を超えるコンテンツを有するほか、年間200件以上の市場調査も行っている。現在、50を超える金融機関に情報提供を行っている。

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