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安全衛生優良企業公表制度 (ホワイトマーク)を取得するポイント

社員を大切にしたい 2021年3月9日

「安全衛生優良企業公表制度(ホワイトマーク)」とは?」

「安全衛生優良企業公表制度(ホワイトマーク)」とは、労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善している企業を国が認定し、公表する制度です。

厚生労働省が実施しており、認定されると企業に「認定マーク」が付与されます。認定マークを広報活動や自社商品などに使用すれば、取引先や消費者に対して安全・健康・働きやすい企業であることをアピールできます。

中小企業がホワイトマーク認定を取得するメリットや、具体的な認定基準などを見ていきましょう。

安全衛生優良企業になるメリット

ホワイトマーク認定を取得すると、「ホワイト企業」としてアピールでき、社会的なイメージアップにつながる他にも、さまざまなメリットがあります。主に、次の4つのメリットがあげられます。

1)厚生労働省ウェブサイトに「優良企業」として掲載される

ホワイトマークの認定期間は3年間です。この期間は、前述したように認定マークが付与される他、優良企業として厚生労働省のホームページに掲載されます。

■厚生労働省「安全衛生優良企業公表制度 優良企業の紹介」■
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/shindan/shindan_klist.html

優良企業として国がお墨付きを与えてくれる効果は大きいものです。例えば、求職者に対して自社がホワイト企業であるということをアピールする際、信頼してもらう根拠になります。

採用活動において他社に対してアドバンテージとなり、優秀な人材の確保につながります。

2)安全衛生優良企業限定の就活イベントに出展できる

例えば採用活動において、認定企業しか出展できない求職者イベントに参加できるようになります。認定企業のみの就活イベントは求職者からの関心も高く、参加企業にとっては、企業の取り組みなどを十分研究している優秀な求職者にアピールする機会にもなります。

認定企業限定の求職者イベントなどを主催する安全衛生優良企業マーク推進機構(SHEM)によると、「認定企業であれば企業規模を問わず出展できる。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で開催を控えたが、2021年以降は状況を踏まえつつ、就活生の動きに合わせて、全国での開催を検討する」といいます。

3)入札などで優位性を持つ

ホワイトマーク認定の取得は、一般競争入札・公共調達で加点項目になります。競争入札では、さまざまな評価項目で加点される企業が優位になりやすい傾向があるため、工事請負など入札が多い企業にとってメリットの一つになります。

4)従業員の離職率低下や生産性向上につながる

ホワイトマーク認定を取得するには、従業員の健康増進、メンタルヘルス、過重労働防止など幅広い項目で、基準をクリアする必要があります。その過程で、従業員にとって健康で働きやすい環境が構築されていきます。

 

結果として、従業員の職場に対する満足度と働く意欲が向上し、離職率の低下や生産性の向上につながることが期待できます。離職の穴を埋める人材を確保するために掛かっていたコストを削減でき、収益改善にもつながります。

ホワイトマークの認定基準・評価項目

さまざまなメリットのあるホワイトマーク認定の取得ですが、具体的に、どのような基準を満たせば認定されるのでしょうか。

認定されるには下記の3項目を満たす必要があります。

  1. 企業の状況として満たしていることが必要な項目
  2. 企業の取り組みとして満たしていることが必要な項目
  3. 企業の積極的な取り組みを評価する項目

3つのうち1.と2.は全ての内容を満たすことが条件です。3.については、項目ごとに評価点が割り振られ、一定の点数以上を満たす必要があります。評価項目の具体的な内容は次の通りです。

各項目は、計80近い詳細な評価項目に分かれています。例えば、1.の「労働安全衛生法等の違反の状況」の項目は、「過去3年以内に労働基準関係法令の違反で送検されていないこと」「過去3年以内に労働関係法令に重大な違反が認められたことにより、行政機関から企業名の公表または認定の取り消しをされていないこと」など細かく分かれ、その全てを満たす必要があります。

3.については、それぞれの詳細項目に評価点が割り振られており、各取り組みなどに対して6割以上、全体として8割以上の点数を満たす必要があります。詳細項目や評価点については、下記をご参照ください。

■厚生労働省「安全衛生優良企業認定基準」■
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/shindan/ninteikijyun_201707.pdf

まずは、自社が現時点で安全衛生優良企業として認定基準をクリアしているかどうかを知ることから始めましょう。厚生労働省では、各評価項目に関する質問に答えることで、認定基準をクリアしているかを診断してくれるサービスを提供しています。

■厚生労働省「安全衛生優良企業公表制度 自己診断」■
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/shindan/shindan_top.html

安全衛生優良企業になるための高い壁?

前述した通り、ホワイトマーク認定を取得するには、約80にも及ぶ基準をクリアする必要があるなど、簡単ではありません。その上、きちんと実行計画を立て、必要書類も事前に整えなければなりません。

また、全国各地に営業・生産拠点などがある企業の場合、事業所単位ではなく企業全体で基準を満たすことが必要です。工場だけ安全な基準を満たせばよいわけではありません。全社的な取り組みと、それに向けた意識の統一が重要になってきます。

また、各項目を見てみると、抽象的な表現のものも多く、一見すると、自社が基準をクリアしているのかを判別するのが難しい場合があります。

こうした状況から、自社だけで認定を取得するのはハードルが高いと感じる人もいるでしょう。そのようなときは、ホワイトマーク認定の取得支援を行っている、安全衛生優良企業マーク推進機構(SHEM)などに相談してみるのも一策でしょう。

■安全衛生優良企業マーク推進機構■
https://shem.or.jp/

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2021年2月17日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

執筆者
日本情報マート

中小企業の頼れる情報源として、経営者の意思決定をサポートするコンテンツを配信。 「開業収支」「業界動向」「朝礼スピーチ」など2000本を超えるコンテンツを有するほか、年間200件以上の市場調査も行っている。現在、50を超える金融機関に情報提供を行っている。

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