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健康経営アドバイザーとは? 従業員が取得するメリットと取得方法

社員を大切にしたい 2021年5月27日

健康経営アドバイザーとは

健康経営アドバイザーとは、健康経営の必要性を伝え、実施へのきっかけを作る人材を育成するための研修プログラムです。東京商工会議所の研修プログラムを修了し、効果測定で一定の基準を満たせば、誰でも資格を取得できます。

健康経営を推進したい経営者や、旗振り役となった人事労務担当者などが受講するケースが多く、制度が開始された2016年以降、延べ3万人以上が受講しています。

昨今では、感染症対策や感染症予防の健康増進策として健康経営に取り組む企業が増えており、研修もテレワーク中の自宅からでも受講可能な「e-learning」形式のため、コロナ禍の2020年においても受講者数が増加しています。

このコンテンツでは、経営者や従業員が健康経営アドバイザーを取得するメリットや、具体的な取得方法を分かりやすく説明します。

今、健康経営アドバイザーが注目される背景

「コロナ禍で従業員の健康管理が難しくなった」という企業は少なくない一方で、健康長寿産業連合会の調査によると、健康経営に取り組んでいる企業の64%が、コロナ対策における良い影響があったと回答しています(注)。

(コロナ対策における良い影響)

  • ヘルスリテラシー向上による自発的な健康管理
  • 従業員の健康に対する組織立った対応
  • アプリやオンライン面談などの遠隔で施策を実施する体制
  • 健康増進への企業風土が、社員の健康リテラシーや健康行動に良い影響をもたらし、それがコロナ対策にも活かされた
  • 従業員と家族の健康を優先するという健康経営の理念が、コロナ対策の軸となった

(注)健康長寿産業連合会「新型コロナウイルス流行下における健康経営の取り組み状況に関する調査(2020年7月)

健康経営アドバイザーの研修では、上記に挙げたような従業員の健康管理、組織立った対応、実施体制、健康経営の理念などについて学ぶことができます。

コロナ禍の影響を受けて、東京商工会議所は健康経営アドバイザー認定者に対し、次のような内容が書かれた感染症対策に特化したテキストを無償配布しています。

  • 企業が新型コロナウイルスをはじめとする新型感染症への対策を進めるための必要な視点や考え方
  • 感染症BCP策定時のポイントや感染期別の構成モデル

こうした状況から、今、健康経営アドバイザーに注目する企業が増えています。

健康経営アドバイザーのメリットは?

1)社内に健康経営を浸透させることができる

健康経営アドバイザーの研修を通して、経営者や人事労務担当者などは体系的に健康経営を学び、計画的に健康経営を推進することができます。また、従業員研修に活用することで、社内に健康経営のメリットや実務上のポイントなどを浸透させることも可能です。

東京商工会議所へのヒアリングによると、「企業の経営者や人事労務担当者などが単独で受講するケースが多いが、最近では団体受講するケースも増えており、社内における健康経営への理解度を高めたいというニーズがある」(2021年3月9日時点)とのことです。

2)顧客へ付加価値を提供することができる

健康関連の商品やサービスを提供する企業であれば、営業担当者が健康経営アドバイザーの資格を取得することで、顧客に対して健康経営における効果などを提案したり、商品やサービスの説明に、より説得力を持たせたりすることができます。

健康経営アドバイザーよりも専門的で、上位資格である健康経営エキスパートアドバイザーを取得すると、東京商工会議所ウェブサイトに認定者として掲載されるため、顧客への訴求力を高めることもできるでしょう。

実際に健康経営に関連する業務に携わる機会の多い中小企業診断士や社会保険労務士、保健師などが、健康経営アドバイザーの資格を取得するケースも増えています。

健康経営アドバイザーの取得方法

健康経営アドバイザーの資格は、指定の研修プログラムを修了し、効果測定で7割以上正答すれば取得できます。認定期間は2年間で、資格を継続する場合は、2年ごとに研修が必要です。

研修プログラムの内容は、「健康経営に関心が集まっている背景」「健康経営に取り組むメリット」「実践の基本的なポイント」「健康経営にかかる評価制度」「企業の健康経営の取り組み事例」などです。なお、新たに資格を取得する場合も資格を更新する場合も、研修プログラムの内容は同じです。

受講料は8800円(税込み、テキスト代込み)で、ウェブ閲覧できるPC・タブレット・スマートフォンなどを使って、どこでも・いつでも受講が可能です。また、団体受講は5人からです。

健康経営アドバイザーに認定されると、名刺などに記載することが可能で、専用ページから認定証をダウンロードして掲示することもできます。

健康経営エキスパートアドバイザーの取得方法

健康経営エキスパートアドバイザーを目指す場合、研修を受講できるのは、中小企業診断士や社会保険労務士といった有資格者か、経営者や人事労務担当者、健康経営担当者として、おおむね1年以上の実務経験がある人に限られます。

研修では、まず健康経営に関する知識確認テストを受け、正答率おおむね8割以上で合格すると、ワークショップを受講できます。ワークショップでは、事例企業の改善提案を検討して、実際に健康経営診断報告書を作成し、期限までに事務局に提出します。おおむね8割以上の正答があった受講者が、健康経営エキスパートアドバイザーとして認定されます。

受講料は、知識確認テストが7700円(税込み、テキスト代込み。テキスト発送無しの場合は5500円)で、ワークショップが2万2000円です。

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2021年3月31日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

執筆者
日本情報マート

中小企業の頼れる情報源として、経営者の意思決定をサポートするコンテンツを配信。 「開業収支」「業界動向」「朝礼スピーチ」など2000本を超えるコンテンツを有するほか、年間200件以上の市場調査も行っている。現在、50を超える金融機関に情報提供を行っている。

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