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経営者523人に聞く テレワークの健康問題と対策

社員を大切にしたい 2020年11月20日

テレワークにおける健康経営の実態は?

新型コロナウイルス感染症を機に導入が進んだテレワーク(リモートワーク)。「在宅勤務による運動不足」「合わないイスによる腰痛」など、テレワークならではの健康問題が注目されています。

本稿では、経営者523人に独自アンケート(以下「アンケート」)を実施。実際に従業員にどのような健康問題が起きているか、それに対して企業としてどのような取り組みを行っているかをまとめました。この記事を読めば、自社でテレワークに取り組む際、有効な健康施策を考えるヒントを得られます。テレワークでも従業員に健康に働いてもらうために、ぜひご活用ください。

テレワークを実施している企業は約35%

まず、アンケート調査時(2020年9月10日~9月18日)のテレワークの実施状況を聞いたところ、実施中と答えた企業の割合は34.7%でした。このうち半数以上の企業が、全従業員をテレワークの対象にしています。

約43%がテレワーク時の健康問題を「懸念していない」?

テレワークにおける従業員の健康について、経営者はどんな点を懸念しているでしょうか。アンケートによると、最も多かった答えは「特に懸念点はない」で、全体の43.4%を占めています。

また、「わからない」と答えた経営者も16.4%おり、半数以上の経営者が、テレワーク時の健康問題について重点課題と見なしていなかったり、そもそもどのような健康問題が起こるのかを知らなかったりするということが見て取れます。

実際には半数以上の企業で健康問題が発生

では、実際に、テレワーク中の従業員にはどのような健康問題が起きているのでしょうか。アンケートによると、テレワークを実施中の企業のうち、健康問題が「特にない」と答えたのは全体の41.2%。残り58.8%では何らかの健康問題が発生しています。

テレワーク中の従業員の健康問題で最も多かったのは、「外出しなくなることによる運動不足」で30.2%、次いで「作業環境の不備(PCのモニタが小さい、イスが長時間の座位に適さないなど)による目の疲労、視力低下、首・肩・腰の痛みなど」で28.6%となっています。

また、「従業員の作業負荷増大、コミュニケーション不足などによるメンタルヘルス不調」も20.9%の企業で発生しており、テレワーク時の精神面でのケアも重要な健康課題の1つであることが分かります。

テレワーク導入企業の約81%が健康施策を実施!最も多い取り組みは?

テレワーク中の従業員の健康問題を解消するため、企業は、どんな取り組みを実施しているのでしょうか。アンケートによると、テレワークを実施している企業のうち、健康施策を実施していない(する予定もない)のは全体の19.2%。残り80.8%が、何らかの健康施策を実施しています。

実施中(予定)の施策として最も多かったのは、「コミュニケーションの場をつくる(チャットツール上の雑談ルームなど)」で38.5%、次いで「週1日など定期的に出社する日を設ける」で32.4%となっています。

テレワークは従業員の勤務状況、業務負荷の度合い、体調の変化などが見えにくくなりがちです。そこで、定期的なコミュニケーションの場を設け、従業員の異変に気づきやすい環境を整備することを重視している企業が多いようです。

健康施策で特に工夫しているポイントは?

アンケートでは、テレワーク中の健康施策を実施している企業に、取り組みの中で特に工夫しているポイントを聞きました。その中から、主な回答を抜粋して紹介します。

  • 自宅の環境は従業員ごとに異なる。健康に働ける環境づくりを目指すなら、各従業員と個別に話すことから始め、試行錯誤しながら最適解を導き出すようにしている
  • 孤立を感じさせないことが大事。そのためにはリモートワークにおける従業員の現状把握を徹底し、課題や不満を共有するようにしている
  • きめ細かく時間を管理せず、意図的にゆるい時間管理を実施している。作業時間に余裕を持たせることでストレスを軽減できるようにしている
  • 上司が1日1回必ず部下とコミュニケーションを取る。問題の有無を毎日チェックし、問題があれば一緒に対策を考える
  • 仕事以外のことしか話さない「フリートーク会議」を実施。出席する義務はないが、雑談できる環境を用意することでストレス軽減につなげている
  • 納期や品質といった結果のみを求める成果主義を導入。自由に働ける環境を提供することで労働時間に縛られない働き方にする。居眠りしてもとがめない
  • パソコンの稼働状況を調べるソフトウエアを導入。長時間労働を抑制している
  • 健康管理は本人の意識が大事。具体的な対策は各自に任せているが、運動不足や生活習慣病のリスクについて啓発している
  • 精神的な不安を解消する対策に注力。出社日時を調整し、直接話せる機会をつくっている。会って笑顔が出る環境づくりを意識している
  • 疲れたら「疲れた」と気軽に言える雰囲気になるよう心がけている
  • 腰が痛いと訴える従業員に、負担を和らげるイスと座面シートを支給している
  • 運動不足解消のため、屋内でできる体操の動画を従業員に配信している

こういった取り組み事例を参考に、自社に合った健康施策を考えていきましょう。実際に健康施策を検討する際には、産業医・労働衛生コンサルタントの視点で、効果的な取り組みをまとめた次のコンテンツが参考になるでしょう。

■テレワークの健康問題 経営者が打てる対策は?■
https://www.ganbarusite-daido.jp/report/personnel/bp300045/

また、テレワークで起きやすい「肩凝り」「腰痛」「運動不足」を解消するために、誰でも手軽で簡単にできるストレッチやエクササイズも、次のコンテンツでまとめています。こちらもぜひ、ご覧ください。

■テレワークで起きる 3つの体の悩みを解消しよう■
https://www.ganbarusite-daido.jp/report/personnel/bp300046/

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2020年10月10日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

執筆者
日本情報マート

中小企業の頼れる情報源として、経営者の意思決定をサポートするコンテンツを配信。 「開業収支」「業界動向」「朝礼スピーチ」など2000本を超えるコンテンツを有するほか、年間200件以上の市場調査も行っている。現在、50を超える金融機関に情報提供を行っている。

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