リスクにそなえたい

2016年3月29日

今のままで大丈夫?役員退職慰労金の準備いろいろ

経営者 規程・契約書 賃金・退職金

pixta_20900150_L

役員退職慰労金の準備

オーナー経営者は私財をつぎ込んで事業を起こし、そして継続してきたのにもかかわらず、自分自身の退職金は後回しになりがちです。一般的に役員退職慰労金は高額になります。たとえ、黒字を維持している企業であっても、高額な負担は重いもの。景気や業績にかかわらず、財務を圧迫しないよう広い視野を持って退職金を準備すること、そして円滑に支払いができるように考えていくことが大切となります。

経営管理型リスクマネジメントとは

事業活動を営む会社には災害など様々なリスクがあり、その影響も年々大きくなっています。こうしたリスクは顕在化すると、その会社はもちろん、個人や社会全体に経済的な不利益を与えることになりかねません。そこで、会社は様々なリスクマネジメントを行ってこれらのリスクに備えているわけです。

会社のリスクマネジメントは、「保険管理型」と「経営管理型」の2つに分けることができます。保険管理型は、災害や事故、環境問題、情報漏洩に備えるなど、リスクマネジメント費用や偶発事故から会社の資産を保全するために保険を活用します。一方、経営管理型の場合、リスクの対応はもちろん、財務の安定性を確保するために行います。本来、リスクマネジメントというのは、損失を排除するために行うものですが、経営管理型の場合、損失を排除しながら利益を得るという点にも着目することが必要になってきます。今回は、経営管理型の中でも、退職金について考えてみましょう。

退職金には、経営者と社員に支払うものの2種類があります。特に経営者にとっては、死亡時の事業保障と、生前退職の両方を考慮しなければなりません。また、相続や事業承継に備えた資金対策が必要になってくることもあるでしょう。経営者が保険に加入する主な目的には、「事業保障」「相続・事業承継」「役員退職慰労金」の3つがあります。

保険に加入する主な目的

退職金原資の積み立て方

中小企業が退職金を積み立てる場合は、小規模企業共済(経営者)や中小企業退職金共済(社員)などの公的な制度を活用することができます。小規模企業共済は事業資金の借り入れができるなど、使い勝手の良いものですが、社員数が20人以下など加入できる会社の基準は厳しいものとなっています。

一方、預金など内部留保を活用することも不可能ではありません。しかし、生存退職と死亡退職のいずれが目的の場合であっても、現金や預金で備えることは「効率が悪くなる」可能性がありますし、そもそも「準備期間が足りない」ことがほとんどだといえます。退職金原資を積み立てるためには、保険で対応することが一般的です。経営者死亡時の保障はもちろん、損金算入ルールを活用することや役員退職慰労金を支払うことで、自社株の評価を下げることも可能になるでしょう。そして、経営者自身も報酬ではなく、役員退職慰労金として受け取ることで、社会保険料や所得税など税金の負担を軽くすることもできます。

役員退職慰労金の支給とその規程

この記事は会員限定です。会員登録をして頂くと続きをお読み頂けます。

関連記事