リスクにそなえたい

2016年3月24日

弁護士に相談する前に自社でもできる債権回収対策

リスク管理 法務 規程・契約書

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日々の取り組みが債権回収の可能性を高める

債権を回収できるかどうかは、最悪の場合は自社の倒産(連鎖倒産)にもつながりかねない重要な課題です。しっかりと債権を回収するためには、日々の債権管理が重要です。「債権回収できなくなった!」と分かってから慌てても遅いのです。この段階で、債権を回収しようとしても、弁護士の力を借りた上で、多くの時間と手間を掛けなければなりません。また、それで債権を回収できればよいですが、債権の一部、あるいは全く回収できないということもあります。

一方、日々の債権管理については、会社だけでも取り組むことのできる対策もあり、こうした備えをしておけば、万が一のときも、その影響を最小限に抑えることができます。売掛金などの売掛債権を対象に債権回収を確実にするための基本的な対策を考えていきましょう。

与信管理をしっかり行う

債権回収を確実にするための第一歩は与信管理です。取引を開始するときには、取引先の信用度に応じて取引限度額を設定することが基本です。信用度を評価する方法はさまざまですが、信用調査会社の調査リポート、3期分程度の決算書といった財務に関する情報、営業担当者からの報告などを総合的に判断することが一般的です。また、取引金額が多額になるなど重要な取引先の場合は、不動産登記簿で担保設定の有無やその金額、不動産売買の状況などを確認するようにしましょう。

継続的に取引を行っている間は、常に取引先の状況を確認できるようにすることも大切です。これは、取引先と直に接する営業部門(営業担当者)や、お金の動きを把握できる経理部門でのチェックがポイントです。例えば、経営不安に陥ったりすると、次のような兆候が見られることがあるので、注意を促すことが大切です。

1)社内の雰囲気の変化

  • 雰囲気が以前よりも暗い(悪く)なった
  • 社員の出入り(入退社)が激しくなった
  • 経営幹部が急に退社した
  • 人事異動が頻繁になった

2)取引関係の変化

  • 期限までに代金が支払われないことがあった
  • 支払いスケジュールや取引条件の変更の申し出を受けた

3)その他の変化

  • 取引先や取引金融機関が大幅に入れ替わった(入れ替わりが激しい)
  • 取引先や取引金融機関などとの間でトラブルを抱えている

こうした兆候が見られたら、その原因を探り、問題があるようであれば、取引限度額の引き下げ、取引条件の見直しといった、万が一のときを想定した対策などを取るようにしましょう。

契約書に債権回収の可能性を高める条項を盛り込む

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