リスクにそなえたい

2016年6月12日

株主代表訴訟に備える会社役員賠償責任保険(D&O保険)

リスク管理 税務・財務・会計 経営者

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新たな会社役員賠償責任保険(D&O保険)の保険料の税務上の取り扱いについて

2016年2月に国税庁より、「新たな会社役員賠償責任保険の保険料の税務上の取扱いについて(情報)」が公表されました。これによって、会社役員賠償責任保険(Directors and officers保険。以下「D&O保険」)の保険料に関する税務上の取り扱いが、明確化されました。

D&O保険は、経営に関わる多くのリスクに備え、幅広い補償に対応している保険です。保険期間中に被保険者(役員)に対して損害賠償請求がなされたときに、被保険者が被る損害を填補する保険です。最近は、会社の役員個人が損害賠償責任を追及されるケースも多くなっていることもあり、大手企業を中心にD&O保険を利用するケースが増えているといわれています。

本稿では、D&O保険の保険料に関する税務上の取り扱いとD&O保険について紹介します。

D&O保険の保険料についての税務上の取り扱い

これまでのD&O保険の保険料について従来の税務上の取り扱いの基本は次の通りでした。

  1. 基本契約の保険料は給与課税の必要なし。
  2. 株主代表訴訟敗訴時担保特約の保険料は給与課税。

今回、新たに示されたのは、上記2について会社が利益相反の問題を解消するための次の手続きを行えば、会社法上適法に負担した場合には給与課税を行う必要はないという点です。

  • 取締役会の承認
  • 社外取締役が過半数の構成員である任意の委員会の同意または社外取締役全員の同意の取得

この点を理解するためには、「基本契約」や「株主代表訴訟敗訴時担保特約」などD&O保険の概要を把握する必要があります。以降では、D&O保険の概要を見つつ、この税務上の取り扱いを紹介します。

D&O保険の概要と保険料の税務上の取り扱いの関係

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