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地震に備える防災対策 今日からオフィス・自宅でできること

リスクにそなえたい 2021年11月1日

避難訓練、前回いつ行ったか覚えてますか?

いつ発生するか分からない自然災害。被害をできるだけ小さくするには、日ごろの訓練と備えが欠かせません。しかし、重要だとは分かっていても、日々の業務が忙しく、「避難訓練はコロナ禍の前にやったきり」「家具や什器(じゅうき)の固定はしているが、その他の防災対策はしていない」など、備えがおろそかになってはいませんか?

この記事では、地震を想定して、今日から実践できる基本的な防災対策を紹介しています。取り組み状況をチェックしてみましょう。
なお、風水害への備えや、事業継続計画(BCP)などについては以下の記事が参考になりますので、併せてご確認ください。

■中小企業にも必要な「BCP」その実効性を高める■
https://www.ganbarusite-daido.jp/report/prepare/bp200004/

■洪水ハザードマップを確認して風水害に備えよう■
https://www.ganbarusite-daido.jp/report/prepare/bp200005/

対策1:オフィス(自宅)内は「固定」「整理整頓」の徹底を

地震が発生した際、キャビネットやパソコンなどの家具や什器が倒れたり落ちたりして、けがをする恐れがあります。また、安全確保や避難の妨げにならないよう、日ごろから整理整頓を徹底しましょう。

  • 家具や什器などは、転倒、落下しないよう固定してある
  • コピー機などのキャスターは、滑らないようにロックしてある
  • 窓ガラスは、割れにくいもの、割れても破片が飛散しにくいものにしている
  • デスクの下や出入り口付近には、物を置いていない
  • たこ足配線をしていない(漏電による火災など二次災害を防止)

対策2:飲食料や日用品の備蓄は、長期化も考慮

飲料や食料は、常温で長期間保存でき、加熱やお湯が必要ないものを最低3日分(できれば1週間分)備蓄しておきましょう。ご飯(アルファ化米)、麺類などの炭水化物ばかりではなく、缶詰、レトルト食品、ジュース類、ゼリー飲料、栄養補助食品(サプリメント)など、タンパク質やビタミン・ミネラルを取れるように配慮するとよいでしょう。

  • 社員全員分の非常用持ち出し袋(次のような中身)とヘルメットを用意してある
 

・飲料水 ・食料 ・懐中電灯 ・救急セット(ばんそうこうや包帯など)
・マスク ・軍手 ・使い捨てカイロ ・ホイッスル

  • オフィス内に社員全員の1週間分の食料と飲料を備蓄してある
  • 飲料水(1人当たり1日分の目安=3リットル)
  • 食料(1人当たり1日分の目安=炭水化物を取れるもの:3食分、タンパク質を取れるもの:1食につき1個程度、ビタミン・ミネラルを取れるもの:必要に応じた量)
  • 歯磨きセット、せっけん、生理用品、予備電池、使い捨て食器、カセットコンロ、携帯ラジオなどの生活用品を備蓄してある
  • 備蓄した飲料や食料は、賞味期限を見て定期的に入れ替えている

対策3:避難経路は、複数のルートを実際に歩いて確認

自治体から避難指示が出た場合や、建物の耐震性が低い、津波や土砂崩れに巻き込まれる恐れがある場合などは、速やかに避難します。避難場所と避難経路は事前に必ず確認しておきましょう。オフィス周辺だけでなく、社員の自宅周辺の避難場所なども確認させて、実際に避難場所まで歩いておくようにさせるとよいでしょう。

  • 「一時集合場所」「広域避難場所」「避難所」を把握している
  • 実際に、事前に避難場所まで歩いたことがある
  • 避難場所に至るまでの危険箇所(ガラス張りのビル、ブロック塀など)を認識しており、回避するルートを覚えている

対策4:安否確認は複数の手段を確保し、専用ツールの利用も検討する

地震の規模が大きい場合や、リモートワーク時のように互いに離れた場所にいる場合、安否確認に時間がかかるかもしれません。通信規制などが起こる恐れもあるので、複数の連絡手段を用意しておきましょう。

  • 災害用伝言ダイヤル(171)、災害用伝言板、SNSやチャットツールなど、複数の手段を使って、安否確認を行ったことがある
  • 安否確認時に報告すべき内容について取り決めている
    例)氏名、安否(けがの有無)、どこにいるか、誰といるかなど
  • 緊急連絡先に変更や間違いがないか定期的に確認している

なお、安否確認の専用ツールを使えば、次のように簡単に安否確認の発動や確認ができます(一例です)。

  • 気象庁から発表される災害情報に応じて、自動的に安否確認のメールなどが配信される(自動的に安否確認を発動)
  • 安否状況の報告がない社員には、自動的にメールなどが再送される
  • 経営者などが、従業員の安否状況の集計結果を簡単に確認できる

大同生命では、無料で安否確認システムを利用できるサービスを提供しています(被保険者3名以上のご契約がある法人さま・個人事業主さまが対象です)。

■大同生命「経営支援サービス 安否確認システム」■
https://www.daido-life.co.jp/c_keiyaku/keiei/

対策5:訓練では社員に「体感」させることが必要

大地震は、いわば非常事態です。そういうときほど、普段から身に付いていないことは実践できません。地震に備えて社員全員参加の訓練を定期的に行い、地震が発生したときの行動を体に覚えさせることが大切です。

  • まず、デスクの下に身を隠し、身を守る
  • ヘルメットを装着して避難する
  • スマートフォン(携帯電話)と財布を持って避難する
  • 避難時にはエレベーターを使わない

対策6:帰宅困難者は「出さない」「迷わせない」「受け入れる」を実践

大地震発生後、無理に帰宅すると二次災害につながることがあります。あらかじめ帰宅の基準(家族と連絡が取れない場合など)を決めておき、それ以外は待機させることを検討しましょう。

  • 自社に帰宅困難者を受け入れることも考慮して、毛布などを余分に用意してある
  • 帰宅ルートを確認してある
  • 帰宅途中にあるコンビニエンスストアなど、災害時帰宅支援ステーションの場所を確認している
  • 社員それぞれが、職場に歩きやすい靴(スニーカーなど)を置いてある

対策7:地域や取引先とは、連携して災害を乗り越える体制を構築

地震のときには、地域住民や取引先と力を合わせて消火・救助活動、救援物資の提供などを行うことが求められます。普段から連携を取り、いざというときに協力できる体制を築いておくようにしましょう。

  • 市区町村などの自治体や、町会などと防災に関する協定を交わしている
  • 共同ビルの場合、ビルの管理会社に防災対策を確認してある
  • 共同ビルの場合、他の会社や店舗などと地震発生時の役割を確認してある
  • 顧客や取引先の連絡先を一覧にまとめ、各連絡担当者を複数名決めている
  • 顧客や取引先などと、地震発生後の対応についてあらかじめ決めてある

繰り返しになりますが、防災対策は、いざというときに社員が実践できなければ意味がありません。また、大地震などの災害はいつ発生するか分かりません。「準備するつもりだったのに……」では遅いのです。今日できることからすぐに備えていきましょう。

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2021年10月5日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

執筆者
日本情報マート

中小企業の頼れる情報源として、経営者の意思決定をサポートするコンテンツを配信。 「開業収支」「業界動向」「朝礼スピーチ」など2000本を超えるコンテンツを有するほか、年間200件以上の市場調査も行っている。現在、50を超える金融機関に情報提供を行っている。

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