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2016年8月22日

会議の無駄を省いて生産性を上げるコツ

会議 組織運営 部下育成

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日本の労働生産性は低い?

日本の労働生産性は、OECD(経済協力開発機構)に加盟する34カ国の中で21位(2014年)と低いことを知っていますか。

労働生産性 上位10カ国の変遷

ここでいう労働生産性は、GDP(国内総生産)を就業者数(または就業者数×労働時間)で割って計算しています。各国によって産業構造や人口動態が違うため、日本の労働生産性が低い理由を他国と単純に比較するのは少々乱暴ではあります。

とはいえ、日本の労働生産性が低いのはここ数年に始まったことではありません。もしかすると、日本の会社独特の働き方に何らかの問題が潜んでいる可能性もあります。例えば、労働生産性が低いと指摘されながらも、日中に多くの時間を費やしている「会議」です。情報を共有したり、何かを決定したり、とにかくアイデアを出したりと、会議はビジネスを進める上で必要なもののはずです。にもかかわらず、会議が「非効率の代名詞」として指摘されてしまうのはなぜなのでしょうか。まずは、その理由から考えてみましょう。

会議が無駄だと指摘される4つの理由

1つ目は、何といっても時間が長い会議です。「少しでも短い時間で会議を終わらせよう」という参加者の意識は低く、議題の多さや議論の難しさなどに関係なく、前例踏襲で会議の時間が決まります。例えば、「定例会議は必ず120分」といった具合です。また、議論が60分で終わった場合も解散とはならず、残りの60分をダラダラと話し込み、120分になるように調整されます。時間が延長されることも珍しくありません。

2つ目は、参加者が無駄に多い会議です。どれだけ多くの人を会議に参加させられるかが、上司である自分の影響力の大きさや仕事の重要性を測る指標であると誤解されているところがあり、たくさんの部下を会議に参加させたがる人がいます。また、「念のため○○さんも参加して!」といった具合に、本来は参加する必要のない人が駆り出されることもあります。

3つ目は、明らかに参加者の準備不足で、“空中戦”の議論が繰り広げられる会議です。会議は、次の具体的な行動を決める場であり、参加者が議題について真剣に考え、自分なりの意見をまとめていなければ成立しません。しかし、いつも特定の人が発言しているなど、自分が発言しなくてもよい会議では、参加者は準備をさぼります。

4つ目は、そもそも会議をする必要がない会議です。典型的な例は、資料にまとめて関係者に配布すれば済むような事柄を、多くの人が一堂に会して順番に報告する会議です。このような会議には緊張がなく、参加者は自分の発表が終わった時点で傍観者になります。そのようなスタンスなので、他の参加者の報告もほぼ真面目に聞いていません。

参加者のモチベーションを下げる会議

以上の4つは無駄な会議の典型例ですが、この他にも参加者のモチベーションを下げる“NG行為”があります。

ありがちなのは、社長など役職の高い人がひたすら話し続ける「独演会」のような会議です。社長などが発言すると、他の参加者は発言しにくくなります。また、社長などの発言に引っ張られてしまうので、せっかく参加者が準備してきたアイデアなどが無駄になってしまうこともあります。

議論で決まった内容を、明確な理由を示さずに“ちゃぶ台返し”をするのもよくありません。再度、議論する必要がある場合は、その理由を示すべきです。それに、社長などが会議に参加しているのであれば、議論がおかしな方向に進み始めた時点で、方向修正を指示しなければなりません。

生産性の高い会議をするためのポイント

1)事前準備と参加者の決定

数日前に議題を公開し、参加者に準備をしてもらいます。どこまでの準備を求めるのかはケース・バイ・ケースですが、少なくとも根拠になる数字や事例を準備しなければなりません。また、自分の考えを実行する場合のイメージも、ある程度固めておく必要があります。また、各分野の専門家に参加してもらうときは、専門分野の見地から発言することを依頼しておきましょう。

なお、ブレーンストーミングなどの際は、社長などは参加しないほうが意見が出やすくなるので、このあたりのことも考慮して会議の出席を決めましょう。

2)会議の時間

会議の時間は、20分単位で設定するようにします。20分よりも短い時間だと、実のある議論ができません。また、20分単位なら30分に10分の合間ができるので、会議で議論したことをまとめたり、移動や休憩などの時間に充てられます。せわしなくなりますが、1時間に3つの短い会議を詰め込むこともできます。

大切なことは、あらかじめ決められた会議の時間を守ることですが、20分の会議と60分の会議では進め方が違います。20分の会議なのに、60分の会議のようなペースで最初に世間話をしていると、あっという間に時間切れになります。20分で会議を終わらせる場合は、ファシリテーター(進行役)がタイムキーパーを兼務して、時間管理しながら会議を進めなければなりません。終了5分前にベルなどを鳴らすのも効果的です。

3)時間帯にも配慮する

セミナーなどでも、ランチ後の午後1~2時は“魔の時間帯”といわれ、参加者の集中力が低下します。そればかりか、睡魔に襲われ、居眠りをする参加者もいます。この時間帯に会議を入れると、「会議に休憩しにくる参加者」が出てくるので、避けたほうが無難です。同様に、終業1~2時間前の会議も、「この会議で今日の仕事は終わり。早く飲みに行きたい」といった具合に参加者が集中しにくいものです。

理想的な時間帯は午前10~11時です。この時間帯は、朝一の連絡などが終わって落ち着いた頃で、会議に集中しやすくなります。この時間に会議をするのが難しい場合は、「ランチミーティング」にしてしまうのも1つの方法です。

4)ファシリテーターの役割

会議をうまく進める上で、ファシリテーターは極めて重要な存在になります。ファシリテーターには、「明るい雰囲気を持っている」「聞き役になれる」「中立的な立場に立てる」「臨機応変な対応ができる」などの要素を備えた人物が適切です。

こうした人物がいないとき、部門長などが安易にファシリテーターの役を買って出ますが、これは善しあしです。発言力の強い人がファシリテーターになると、当人はフラットに会議を進めているつもりでも、参加者はその意見に流されてしまうからです。そのため、多少経験不足かもしれないと思えるくらいの人がちょうどいいといえます。

以上

※上記内容は、本文中に特別なことわりがない限り、2016年8月19日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

執筆者
日本情報マート

中小企業の頼れる情報源として、経営者の意思決定をサポートするコンテンツを配信。 「開業収支」「業界動向」「朝礼スピーチ」など2000本を超えるコンテンツを有するほか、年間200件以上の市場調査も行っている。現在、50を超える金融機関に情報提供を行っている。

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