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2016年3月15日

2015年の改正労働者派遣法のポイント解説

人事労務 法務

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3度目の正直で成立した「2015年の改正労働者派遣法」

2度の廃案などの紆余曲折を経て2015年9月11日に成立した改正派遣法が、9月30日に施行されました。主なポイントは次の通りで、いずれも労働者派遣の仕組みを大きく変える内容になっています。

  • 特定労働者派遣事業の実質的な廃止
  • 派遣期間制限の抜本的な見直し
  • 派遣労働者の均衡待遇の推進、キャリアアップの支援

改正派遣法は、派遣労働者の保護を基本としつつ、派遣元と派遣先に対する規制緩和、あるいは規制強化を盛り込む形で実施されています。そのため、労働者派遣事業の仕組みの中で、どの立場(派遣元、派遣先、派遣労働者)に立つかによって改正派遣法の評価は大きく変わってきます。

本稿では、2015年の改正派遣法の中から「特定労働者派遣事業の実質的な廃止」「派遣期間制限の抜本的な見直し」に注目し、それらのポイントを紹介します。

特定労働者派遣事業の実質的な廃止

1)なぜ、特定労働者派遣事業は廃止されたのか?

2015年の改正派遣法が施行される前、労働者派遣事業は次のような特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業に分かれていましたが、2015年の改正派遣法により、特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の区別がなくなりました。

  1. 特定労働者派遣事業:派遣元に常用雇用されている労働者だけを対象に労働者派遣事業を行う仕組み。厚生労働大臣への届け出が必要
  2. 一般労働者派遣事業:特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業。派遣元と派遣労働者は、派遣業務が発生する都度、労働契約を交わす。厚生労働大臣の許可が必要

派遣元に常用雇用されている労働者だけを対象にする特定派遣は、派遣労働者の保護が行き届いているように感じられますが、実際は「常用雇用といいながら、実態は一般労働者派遣の登録制と変わらない」「財産要件など一般労働者派遣事業の許可要件を満たせない小規模な事業者が特定労働者派遣事業を営むケースがあり、派遣労働者の雇用安定に不安がある」などの問題がありました。そのため、特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の区分を廃止し、許可制に統合されたのです。

2)経過措置と配慮措置

2015年9月30日時点で特定労働者派遣事業を営んでいる派遣元は、2018年9月29日まで、許可を受けることなく引き続き、これまでと同様(改正前の特定労働者派遣事業)に労働者派遣事業を営むことができます。

また、2015年9月30日時点で一般労働者派遣事業を営んでいる派遣元は、その時点の許可の有効期間内は引き続き、これまでと同様(改正前の一般労働者派遣事業)に労働者派遣事業を営むことができます。

派遣期間制限の抜本的な見直し

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